インビザラインの費用って本当はいくら?何十万円も違うってアリ?インビザラインの費用は、治療を受けるクリニックによって異なるものの抑える方法もあります。でも、大幅に費用が違う理由は?それは歯医者さんでも教えてくれない業界の裏話も紹介します!
「歯並びを治したい、インビザラインっていいよね」
「インビザラインっていろいろあるみたいだけど…値段ってどうなの?」
人目につかずに歯並びを治せるインビザラインをやってみたい、そう思ったら次に気になるのは費用がどのくらいかかるの?ですよね。
ネットでちょっと検索してみただけでも費用はどこも違っている、同じ治療なのになんで費用が違うのか、ちょっと不思議ですよね。
でも、さらに調べてみるとクリニックによって大幅に費用が違う…
なぜそんなに費用が違うの?数千円ならまだわかるけど数十万円の違いってどういうこと?それって詐欺よね?!
結論から言えば、それは詐欺じゃないんです。
少しでもお得に治療をしたい!失敗するのも損するのも絶対イヤ!というあなたに、詐欺レベルに費用の差があるインビザラインの業界裏話をこっそり教えます。
もちろん、インビザラインの平均的な費用の相場や費用の内訳、誰にでもできる費用を安く抑えるためのヒントも紹介しているので、ぜひ最後までじっくり読んでくださいね。
1秒でも早く費用が違う理由を知りたい!という方は、こちらからジャンプしてみてください。
だいたいどのくらい?インビザラインの費用
インビザラインとひと口に言っても、歯並びの症状ごとに5つのパッケージ(小児矯正のインビザラインファーストを除く)があるのをご存知ですか?
マウスピース矯正は軽度〜中度の歯並びの乱れを整えるのが一般的。でも、治療範囲や適応する症状に合わせた複数のパッケージを展開するインビザラインは、より幅広い歯並びの悩みに対応できる矯正歯科治療なのです。
「症状などによって種類があるってことは…費用にも差があるんじゃない?」と気づいた方がいるかも。このあと、インビザラインの費用についてくわしく見ていきましょう。
インビザラインの平均的な費用相場
インビザラインでの治療にかかる費用は、部分矯正か全顎矯正かといった治療の範囲によって異なります。
目立ちやすい前歯などに限定して治療する部分矯正だと20万〜50万円程度、噛み合わせも含めた歯列全体を整える全顎矯正なら45万〜100万円程度が平均的な費用相場です。
治療範囲 | アライナー数 | 適応症例 | 費用相場 | 治療期間 | |
---|---|---|---|---|---|
コンプリヘンシブ | 全体矯正 | 最大99枚 | 重度の歯列不正 | 80〜100万円 | 1年半〜3年程度 |
モデレート | 全体矯正 | 最大26枚 | 中等度の歯列不正 | 70〜90万円 | 7ヶ月~1年半程度 |
ライト | 全体矯正 | 最大14枚 | 軽度の歯列不正 | 45〜65万円 | 6ヶ月~1年程度 |
エクスプレス | 全体矯正 | 最大7枚 | ごく軽度の歯列不正 | 20〜40万円 | 3〜6ヶ月程度 |
GO | 部分矯正 | 最大20枚 | 軽度の歯列不正(前歯20本内) | 30~50万円 | 6ヶ月~1年程度 |
上の表で示した費用相場はあくまでも一例です。同じパッケージで治療を受けるとしても、一人ひとりの歯並びの症状によって費用は変わってきます。さらに、インビザラインは治療を受ける歯科クリニックによっても金額が異なるということをおぼえておいてくださいね。
クリニックで費用を見比べる場合は、同じパッケージで比べてみるようにましょう。
ワイヤー矯正と比べてインビザラインは安い?
「ワイヤー矯正よりもインビザラインの方が安いって聞いたことがあるけど、実際どうなんだろう…?」と気になりますよね。
ここでは、一般的なワイヤー表側矯正とインビザライン両者の違いも確認しながら総合的にどちらのコストメリットが大きいのかを考えてみましょう。
インビザラインとワイヤー表側矯正のいちばんわかりやすい違いは見た目ですよね。しかしそれ以外にも、装置による痛みや違和感、セルフケアのしやすさ、通院の頻度など、生活の質に直結するような違いもあります。
気になる費用はワイヤー表側全顎矯正の場合60万〜130万円程度。ワイヤー表側矯正と同等の治療ができるインビザライン コンプリヘンシブでは80万〜100万円程度です。
金額だけを見るとあまり変わりなさそうですが、目立たず歯並びを整えながら、痛い・食べにくい・歯みがきしにくいなどのストレスを感じずに長い治療期間を過ごせると考えれば、インビザラインの方がずっとお得ですよね。
同じインビザラインの治療なのに費用が違いすぎる理由は?
全顎矯正のインビザラインコンプリヘンシブにかかる費用をざっくり調べてみたところ、60万円からのクリニックもあれば最大で140万円と記載しているクリニックもありました。
同じインビザラインの全額矯正なのに費用が違いすぎるのはなぜ?
80万円の差はおかしすぎない?
その理由は歯医者さんに尋ねても教えてくれない業界だけの裏話にあります。
秘密はインビザライン独自の評価システムにあり!
インビザラインには、歯科医師に対するプロバイダーランクという独自の評価制度があります。
プロバイダーランクは世界共通の評価制度で、1年間に実施するインビザラインの症例数に基づいてブロンズから最高ランクのレッドダイヤモンドまで、10段階のランクが設定されています。
インビザラインの治療経験が豊富な歯科クリニックを選ぶためのひとつの指標になるプロバイダーランクですが、実は料金の違いにも影響しているんです。
そもそも、インビザラインの治療費は、仕入れ値価格・クリニックの技術料・利益の3つで構成されています。
このうち、プロバイダーランクが関わるのは仕入れ値価格で、ランクが高く症例数が多いほど仕入れ値が下がる仕組み。でも、インビザラインは原則として健康保険が適用されない自由診療なので、技術料や利益に関わる金額の設定はクリニックごとに委ねられているのが現状です。
ということは、高いプロバイダーランクで実施する症例数が多く、さらに利益を低く設定している良心的なクリニックほど、インビザラインを安く提供できると考えていいでしょう。
インビザライン費用が「安い」クリニックを選ぶ際に気を付けたいこと
インビザラインに限らず、矯正歯科治療を始める前にはあちこちでカウンセリングを受けて、少しでも安いクリニックを見つけようと思うのは当たり前ですよね。
しかしパッケージが複数あるインビザラインの場合、クリニックで提案された費用だけで比べてしまうと満足できない結果になってしまう可能性があるので注意が必要です。
これからご紹介するのは、2つのクリニックでインビザラインの初診を受けたSさんの例です。
Sさんがはじめに予約したA歯科医院では「あなたの症状ならコンプリヘンシブ」と言われましたが、費用的にもう少し検討したいこともありBクリニックのカウンセリングも受けることにしました。
Bクリニックでは事前に別のクリニックでカウンセリングを受け、コンプリヘンシブパッケージを勧められたことを伝えたところ、「モデレートで行きましょう」と言われたのです。
しかし、よく考えてみてください。
インビザラインのパッケージごとに治療できる歯並びの症状の範囲は、クリニックや歯科医師の判断で変わるものではありません。
一人ひとりの歯並びの症状を見極めたうえで、噛み合わせも含めた症状にはコンプリヘンシブ、中等度の悩みにはモデレートなど、それぞれに対応したパッケージで治療することが原則。
費用が高いほうのパッケージでの治療が必要な症状を安いほうのプランで済ませようとしても、大半は満足のいく歯並びにはなれないのです。
では、なぜ1人の歯並びに対して異なるパッケージの提案がされたのか?
その理由は、本来の症状にあっていなくても低価格のモデレートパッケージをしたほうが契約につながりやすいからです。
これでは、Sさんが満足できる歯並びとなるまで治療することはできませんよね。
歯列矯正は見た目よく歯並びを整えるだけでなく、これから先のあなたの健康をも左右する治療。
クリニックごとの費用を比較することは重要ですが、「症状に合わせたプランを提示してくれるか」「デンタルローンなどのさまざまな支払い方法の提案をしてくれるか」など、あなたの悩みやライフスタイルに寄り添った提案をしてくれるクリニックを選びましょう。
歯並びが治るまでに総額でどれくらい?インビザライン費用の内訳
インビザラインで歯並びが治るまでには、歯列矯正装置のほかにもさまざまな費用がかかります。初診から治療終了、その後の保定期間まで、インビザライン治療に必要な費用の内訳を見ていきましょう。
治療開始前に行う初回検診やカウンセリングに費用がかかりますが、中には無料というクリニックもあります。治療計画の元になるレントゲン撮影や歯型スキャンなどの精密検査料も必要です。
治療期間中には定期的なマウスピースの調整料や管理料なども発生します。
治療終了後には、キレイになった歯並びが後戻りしないように一定期間はリテーナーを装着しますが、その際にも保定処置料が必要です。
費用の内訳と相場 | |
---|---|
治療開始前 | カウンセリング料:無料〜10,000円 精密検査料:10,000円〜60,000円 むし歯治療や抜歯などの追加治療:症状によって異なる |
治療期間中 | 調整料(管理料):1回あたり2,000円〜10,000円 インビザライン本体:20万円〜100万円 |
治療終了後 | リテーナー料金:20,000円〜60,000円 保定観察料:1回あたり3,000円〜5,000円 |
インビザライン本体の金額と同様に、これらの金額をいくらにするかもクリニックごとに委ねられているのがポイントで、結構大きな差が出ます。
インビザラインの装置自体が安かったとしても、検査料や診察のたびにかかる調整料が高くて、結果的に治療の総額が割高になってしまうというパターンもあります。インビザラインを始める際には、追加でかかる費用がどのくらいなのかもしっかり確認しておきましょう。
インビザラインの費用を少しでも安く抑えるためのヒント
「まわりに歯医者さんが少なくて選べない…」「何軒かカウンセリングに行ってみたらどこも同じ金額だった…」
安くする決め手がない!と思っているあなたのために、誰もが条件に関わらずインビザラインの費用を抑えるためにできることを紹介します。
◆デンタルローンで月々の支払額を抑えよう
一度に高額の費用を支払うのは大変、そんなときには歯科治療費用に特化したデンタルローンを活用しましょう。デンタルローンは金利が低めに設定されているので、一般的なカードローンよりも支払い総額自体を抑えることができます。
まとまった資金がないけど今すぐ治療を始めたい…という方にもぴったりですよ。
◆医療費控除を受けると費用の一部が戻ってくる可能性が!
医療費控除は1年間に支払った医療費が10万円を超えた場合に、支払った税金の一部が控除されるという制度です。
インビザライン治療は健康保険が適用されない自由診療ですが、歯科医師から機能性を改善するための治療と診断した場合には医療費控除を受けられます。申告には領収書が必要なので、忘れずにとっておきましょう。
デンタルローンを使った場合も、医療費控除の申告が可能です。
◆トータルフィー?処置制?支払い方法を確認
インビザラインの治療費の支払い方法には、治療にかかる料金の総額を提示するトータルフィーと、通院などで費用が発生するたびに支払う処置制の2種類があります。
あらかじめすべての費用がいくらになるのかが決められたトータルフィーなら、治療期間が長引いたとしても追加料金の心配をする必要がありません。費用を抑えたいなら、治療の総額をきちんと明示してくれるトータルフィーの方がおすすめです。
◆治療期間が延びないようにマウスピースの装着時間を守る
歯科医師から指示されたマウスピースの装着時間を守ることも、費用を抑えるための大切なポイントです。
飲食や歯みがき以外の時間は忘れずに装着しておかないと、歯が計画通りに動かず治療期間が長引いたり、マウスピースが合わなくなって作り直しになったりして、追加の費用がかかってしまうケースもあります。
◆目標とする歯並びのイメージを歯科医師としっかり相談しよう
インビザライン治療は、始める前に長期間にわたる綿密な治療計画が立てられます。治療の途中で「こんな感じじゃないな?」「この歯をもうちょっと動かしたいのに…」など、イメージの違いからやり直しになるケースもあり、当初は安いはずだった治療費が大幅にかさみます。
やり直しを防ぐために必要なのは「こんな歯並びになりたい」というあなた自身のイメージや目標についてじっくり歯科医師と相談すること。安い価格だけに注目するのではなく、コミュニケーションをしっかりとってくれるクリニックを選ぶことも大切です。
まとめ
歯並びを治すための費用はちょっとした買い物とは違ってとても大きな出費。少しでも安いクリニックを見つけたいと思うのは当然です。
インビザラインは治療範囲や症状によって適応するパッケージがあり、それぞれ金額に違いがあります。また、矯正歯科治療は健康保険がきかない自由診療なので、検査や通院のたびにかかる料金をはじめ、トータルで支払う費用の総額がクリニックによって大きく異なります。
また、インビザライン治療の経験が豊富で、高いプロバイダーランクを活用することで料金を安くしている良心的なクリニックもあります。
キレイな歯並びはあなたの笑顔を変えるだけではありません。
食べ物をしっかり噛んだり快い発音でしゃべったり、あなたの長い一生を支えてくれるんです。
あなたが理想とする歯並びに真剣に向き合ってくれる歯科クリニックや歯科医師の治療を受けることが最優先。
治療の内容やプランをわかりやすく説明してくれて、支払い方法や明確な費用を提示してくれる、さらにあなたの悩みにしっかり寄り添ってくれる歯科クリニックを見つけてくださいね。